【最新】建築模型を3Dプリンターで作るのがおすすめな理由6選！事例も紹介

建築模型は、完成イメージを伝えるだけでなく、設計の確認や関係者との認識の共有など、さまざまな場面で重要な役割を果たします。

中でも近年注目を集めているのが、3Dプリンターを活用した建築模型の製作です。

従来の手作業に比べて短時間かつ高精度で仕上げられるため、設計者・施主の双方にとってメリットが多く、建築現場やプレゼンテーションの質を大きく高めてくれます。

本記事では、建築模型を3Dプリンターで作るべき理由や具体的なメリット、よくある疑問について詳しく解説します。

建築模型を3Dプリンターで作るのがおすすめな理由6選

建築模型の製作に迷っている方の多くが、「わざわざ模型を作る必要があるのか」と疑問に思っているのではないでしょうか。

図面だけでは伝えきれない魅力や理解を補ってくれるのが、建築模型の役割です。

ここでは、模型を導入することによって得られる具体的な利点について、順を追ってご紹介します。

1.見た瞬間に伝わる視覚的理解

模型を用いる最大の利点は、建築物の完成イメージを誰でも直感的に把握できる点です。

図面の読解に不慣れな人でも、立体的に形状や空間を確認できるため、設計の意図や建物の特徴が瞬時に伝わります。

「図面だけではよく分からない」「完成形をイメージしづらい」といった不安を解消できるため、施主や関係者とのやり取りが円滑になります。

さらに、イメージと実物のギャップを防ぐ意味でも、建築模型は有効な手段です。

2.設計段階でのミスを発見しやすくなる

図面では見落としがちな誤りや矛盾も、立体化された模型を見ることで発見しやすくなります。

建築模型は、スケール感や空間構成を実際のボリュームで把握できるため、狭さ・遠さといった空間の違和感にも気づきやすくなります。

図面上でのミスや修正漏れがあれば、模型が成立しないため、結果として施工前の修正や改善に直結します。

作業のやり直しや無駄なコストを防ぐ意味でも、早期のエラー発見は大きなアドバンテージです。

3.認識のズレによるトラブルを防止

建築模型は、施主と設計者の認識の相違によって生じるトラブルを防ぐ有効なツールでもあります。

模型があることで、双方の理解にズレがないかを事前に確認でき、誤解や行き違いを未然に防ぐことが可能です。

「伝えたつもりが伝わっていなかった」「聞いていなかった」といったやり取りを回避するためにも、視覚情報として共通の基準を持てる模型は、信頼関係の構築にもつながります。

4.コミュニケーションの活性化に貢献

模型を挟んだ会話は、言葉だけでは伝えづらいニュアンスや意図を補ってくれます。

打ち合わせの場でも模型があることで話のきっかけが生まれ、説明が苦手な方にとっても大きな助けになります。

こだわりたいポイントや変更してほしい箇所も、模型を見ながら指摘すれば伝えやすく、関係者同士の意思疎通がスムーズになります。

5.設計の効率化と打ち合わせ時間の短縮

一見すると手間に思われがちな模型制作ですが、結果的には設計業務の効率化につながります。

模型があることで問題点の把握が早まり、修正も前倒しで行えるため、打ち合わせの回数や時間を抑えることが期待できます。

施主からの要望も伝わりやすくなり、設計のブラッシュアップに集中できる時間が増えることで、より完成度の高い提案が可能になります。

6.思い出としての価値もある

建築模型は、完成後に記念品やインテリアとして活用できるメリットもあります。

特に施主にとっては、形に残る思い出として大きな満足感を得られるため、可愛らしいデザインであれば、贈り物としても喜ばれるケースがあります。

そもそも3Dプリンターで建築模型は製作できる？

3Dプリンターを活用することで、建築模型の作成が実現可能になります。

現在では、建築設計の実務や建築学を学ぶ教育現場などで、手作業よりもスピーディーかつ精密に模型を仕上げる手法として『建築模型』が広く導入されています。

建築物そのものだけでなく、敷地の高低差や周囲の環境まで忠実に表現できるため、設計提案やクライアントへのプレゼン資料としても高く評価されています。

また、手作業では難しい曲面や複雑な構造もデジタルデータから直接出力できるため、修正や変更にも柔軟に対応できることがメリットです。

このような利点から、短時間で高品質な建築模型を制作できるツールとして、3Dプリンターの導入が年々広がっています。

建築模型製作なら実績多数の『3Dayプリンター』へご依頼ください

3Dayプリンターは、株式会社メルタが提供する3Dプリントの受託サービスです。「3Dが、3日で目の前に！」をキャッチフレーズに、スピーディーな対応と高い技術力を兼ね備えています。

3Dデータの設計からプリント、塗装や研磨といった後工程、さらには小ロットの試作まで、すべてワンストップで対応できます。

対応素材はABS樹脂や金属、シリコンなど18種類以上に及び、建築模型の製作から展示会用製品まで幅広いニーズに応じた高精度な出力が可能です。

これまでにソニー、NTT西日本、早稲田大学など多数の企業や教育機関への納品実績があり、法人・研究機関から個人のクリエイターまで幅広いユーザーに利用されています。

課題や目的に合わせた導入支援や最適な活用方法のご提案も行っておりますので、3Dプリントをご検討の際はぜひお気軽にお問い合わせください。

また、同社サービスでオリジナルトロフィーを発注できる『メルタ堂』というサービスも運営していますので、合わせてご確認ください。

3Dayプリンターによる模型作りの事例

ここでは、当社3Dayプリンターで製作した建築模型作りの事例を紹介します。

それではここから、1つずつ詳しく解説します。

事例①展示用ツールとしての建築モデル製作

建築設計事務所からのご依頼で、社内プレゼンや展示会での活用を目的とした建築模型を3Dプリントしました。

設計中の建築物の形状を立体的に確認するため、精密なナイロン樹脂素材を使用して再現しています。

コストを抑えるために中空構造を採用し、材料使用量を削減しています。高精度な仕上がりにより、視覚的にも訴求力の高いツールとして活用されています。

以下が今回の製作仕様です。

素材	ナイロン樹脂
サービス内容	3Dデータからの立体造形
サイズ（mm）	X:151×Y:177×Z:38
個数	1個
納期	3日

事例③3Dデータ製作から建築模型の3Dプリント・塗装

建築模型の制作事例です。DWGデータをもとに3Dプリント用データを作成し、フルカラー石膏で造形しました。

カラー情報のないデータだったため、素材本来の白色で出力されています。

なお、現在はフルカラー石膏の取り扱いを終了し、より再現度の高いフルカラー樹脂での製作に対応しております。

素材	ナイロン樹脂
サービス内容	3Dデータ制作から3Dプリント・塗装
サイズ（mm）	X:100×Y:100×Z:16.27
個数	7個
納期	3日

3Dプリンターを使った建築模型制作に関するよくある質問

ここでは、3Dプリンターを使った建築模型制作に関するよくある質問とその回答を記載します。

質問①家庭用3Dプリンターでも建築模型は制作できますか？

家庭用3Dプリンターでも建築模型の制作は可能です。

ただし、建築模型は細かなディテールが求められるため、造形精度が高く、積層ピッチの細かいプリンターが適しています。

また、使用するフィラメントの種類も重要で、PLAなどの安定した樹脂素材が扱いやすく、初心者にもおすすめです。

モデル設計時には、壁の厚みやスケール、サポート材の配置などを考慮する必要があります。

Fusion360やSketchUpなどの3Dモデリングソフトと組み合わせれば、設計から出力まで家庭環境でも十分に対応可能です。

本格的な模型が必要な場合や精度にこだわる場合は、業務用機種や光造形式のプリンターの導入を検討すると、より繊細な仕上がりが期待できます。

質問②3Dプリンターで建築模型を作ると費用は安くなりますか？

従来の手作業や外注に比べて、3Dプリンターを活用することでコスト削減につながるケースが多くあります。

特に一部のパーツだけを繰り返し出力する場合や、短納期で複数モデルを制作する場合には、その効果が顕著に現れます。

フィラメント1kgあたりの価格は数千円程度であり、設計データが既にある場合は材料費のみで済みます。一方で、初期投資としてプリンター本体やモデリングソフトの導入が必要ですが、中長期的に見ればコストパフォーマンスは高いと言えます。

さらに、デジタルデータを活用することで、設計変更にも柔軟に対応できるため、試作・検討段階での手戻りが少なくなり、全体の工期短縮にもつながります。

まとめ

3Dプリンターによる建築模型の製作は、視覚的な伝達力の向上や設計ミスの早期発見、認識のズレ防止、コミュニケーションの円滑化など、実務面で多くのメリットがあります。

さらに、効率的な設計プロセスの実現や打ち合わせ時間の短縮にも繋がるため、業務全体の生産性が向上します。

完成後も記念品や展示物として活用できる価値があり、施主への付加価値としても高く評価されています。

今後も建築分野での3Dプリンターの活用は拡大していくことが予想され、模型制作においても欠かせないツールとなりつつあります。